藍が華やぐ伝統技法

染め物としてはシンプルな藍色の濃淡だけで表現する藍染め、その受け継がれて来た伝統技法のご紹介

段染め

段染め

藍液に浸ける位置を変えながら回数を分けて染めることで、濃い色から薄い色へとグラデーションを付ける技法。
思い通りのグラデーションを付けるには非常に緻密な計算と熟練の技術が必要です。熟練の染め師は、モダンでシンプルなモノから他の技法と組合せながらの複雑なモノまで、多彩なデザインをこの技法を使って作り出すことができます。

むらくも染め

むらくも染め

絞り染めの一種で生地を手で寄せ集めたり、押し縮めたりして染色すると、全体に濃淡の色むらがある文様が浮かび上がります。それが空に群がる雲を思わせることからむらくも染めといわれました。染め上がりは一つひとつ異なり、偶然の要素が多いだけに面白味があります。
円筒状の棒などに生地を巻き付けて寄せ集めて染め、複雑な縞模様の雲柄を作るむらくも染めもあります。

絞り染め

絞り染め

絞り染は染色技法の中でもっとも原始的な技法です。生地をつまんだり、折り畳んだり、結んだり、縫い付けたりして染めると、その部分が染まらずに模様となって現れるという技法です。そのためいかに染めない部分に染液をしみ込ませず美しく仕上げるかが重要です。花絞り、巻縫い絞りなどいろいろな絞り方があり、作り手の工夫次第でその種類は無限とも言えます。

板締め絞り

板締め絞り

絞り染めの技法の一種で、折りたたんだ布をいろいろな形の板ではさみ、防染をして模様を表わす技法。最も古い絞り染めのひとつで、ヒトが布に模様を施そうとした時に早い段階から用いられた染め方です。オートマティックな幾何学模様ができる面白さに加えて、染料のにじみや柄のエッジのボケ味、畳んだ外側と中心部で染料の入り方が違いうまれる濃淡の美しさなどが魅力です。

抜染(ばっせん)

抜染(ばっせん)

染め上げた生地に型紙を当て、抜染剤をまぜた糊(のり)をプリントし、その部分の色を抜くことによって柄を付ける技法。白く抜く白色抜染と、抜色作用を受けない他の染料を抜染糊に加えてその色に染め変える着色抜染があります。小さな柄から模様や文字まで、様々な柄が表現できます。

ろうけつ染め

ろうけつ染め

溶かした蝋(ろう)で生地に絵付けをしたあとに藍染をする伝統技法で、染色後に蝋を洗い流すと、蝋の部分は染まらずに、絵がそのまま残ります。絵付けの技法として、描き/せき出し/ろう伏せ/ヒビ割れ/ろう吹雪/チャンチン‥等様々な技法があり、優れた画力と高度な技術が必要です。