藍染

藍染の原料は、タデ科のタデアイという植物の葉です。この葉を細かく刻んで乾燥させ、さらに発酵させた土塊状のものを「すくも」といいます。徳島の藍染は、この「すくも」を使った染色方法が主流となっています。
天然藍の色素であるインディゴは水に溶けません。染色するために、インディゴが溶けた染液を作る作業を「藍を建てる」と言います。
藍甕にすくもと灰汁(アルカリ)を入れて攪拌し、日本酒やフスマ等の栄養源を入れて発酵させます。藍はとても繊細なため、phの調整や温度調節など、常に人の手によって行わなければ、建てることができません。これらの条件が整って発酵が上手くいくと、液面に「藍の華」という泡が浮かんだ藍染液となります。
すくも藍の華染液に布を浸ける洗い
藍染は、染色の作業にもたいへん手間がかかります。化学染料の染色方法とは異なり、発色の時限も違います。染色物を水に浸けよく絞り広げて藍液に浸け、充分に藍を含ませて引き上げ、 空気に触れさせて発色させます。藍は藍液の中では発色せず空気に触れることにより青く変化してきます。黄土色から緑色にと変色し水洗により藍色へと発色してきます。
1回浸けただけでは薄い色にしか染まりません。藍染液に布を浸け、空気にさらすという作業を繰り返すことで、段々と深い藍色に染まっていきます。藍に一度浸けたときの色は、「甕覗き(かめのぞき)」と言われる淡い水色です。次に浅葱(あさぎ)、縹(はなだ)、紺(こん)、藍(あい)、濃藍(こいあい)と色が濃くなっていきます。濃紺色に染めるには50回以上も繰り返します。
瓶覗(かめのぞき)浅葱(あさぎ)縹(はなだ)紺(こん)藍(あい)濃藍(こいあい)
※紹介した色の段階、名称は一例です。実際はさらに細かく色分けして製品化しています。